2級合格者の声 2016年
*順不同。所属・部署名・学年は合格当時
インタビュー 竹中工務店CSR推進部課長 永岡達朗様
自ら希望してCSR推進部へ
――永岡さんは、いつからCSR推進部で働いていらっしゃいますか。
永岡さん:2015年12月からなので、1年と1カ月が経ちました。それまでは、法務や契約の部署に7年、その他にも国交省の外郭団体や営業などで働いてきました。
――CSR推進部に配属されるきっかけはありましたか。
永岡さん:自分から入りたいと希望しました。リーガル関係の部門に所属していたこともあり、最初の関心は、いわゆる狭義のコンプライアンス「法令遵守」でした。
ただ、復興支援の一環で、ユニセフや山形大学と協働して、東北の子どもたちの成長を支援する「子どもと築く復興まちづくり」カリキュラムに参加しました。まちのデザインをしたり、子どもたちと交流したことで自分自身の価値観や考え方が大きく変わりました。
――そもそも竹中工務店に入ろうと思われたのはなぜでしょうか。
永岡さん:学生時代に社会学のゼミに入っていたこともあり、社会を支える仕事をしたいと思って入社しました。
勉強会で感じた熱気が刺激に
――[新]CSR検定2級試験を受けたきっかけは何でしょうか。
永岡さん:CSR推進部に配属された直後、上司に勧められて、まず3級試験を受けました。CSRについてまだ理解していないことも多かったので、3級を受けたことで、CSRの基礎を体系的に学ぶことができました。タイミングとして、非常にいい機会だったと思います。
3級に受かったので、じゃあ次は2級を受けようと思いました。
――どのように勉強されましたか。
永岡さん:CSR部員塾を受講していましたので、テキスト執筆者の方々から直接お話を伺えたことで、理解がより深まりました。
それから、試験前に開催された勉強会ですね。熱心に質問をする参加者の熱気に圧倒されました。あそこで受けた刺激が追い込みにつながりました。
――お仕事をしながら、いつ勉強されていましたか。
永岡さん:会社では仕事に集中して、家に帰ってから毎日テキストを読みました。またテキストがテーマごとに分かれているので、今日はこのテーマ、明日はこのテーマというように集中して勉強しました。
1日約1時間は勉強するというのを2カ月間ぐらい続けました。
――論述の対策はどのようにされましたか。
永岡さん:実は、グループ全従業員に向けて月に一度配信する「CSR・コンプライアンスニュース」の執筆と制作を担当しています。CSR推進部が教育・啓発活動の一環として、グループの全従業員約12000人に配信しています。横書きのPDF5枚ぐらいの量です。
ですから、月に一度はCSRについて文章を書いているので、それが良い練習になりました。想定問題を考えて、何度も書くことで次第に考えが整理されていくのではないかと思います。
――どういったテーマで情報を配信されているのでしょうか。
永岡さん:パリ協定やSDGs、昨年12月は長時間労働をテーマに書きました。長時間労働に関しては、いつになく反響が大きかったですね。実は結構、自由に書きたいと思うことを書かせて貰っています。
――拝見すると、きちんと調べて書いてらっしゃるなと思いますが、情報収集はどうされていますか。
永岡さん:セミナーとかシンポジウムにはよく行きます。会合や集まりにはなるべく行くようにして、色々な考え方や先進事例を学んでいます。部員塾で一緒だった方とも今もお付き合いをさせていただいています。
仕事について
――竹中工務店のCSRについてお聞かせください。
永岡さん:竹中グループの事業領域は「まちづくり」です。建設業が取り組むべき課題は変わり続けています。まちや建物に求められる機能や価値も、高度化・多様化しています。
CSR推進の基本的な考えとしては、企業理念、事業、行動規範をベースにしながら、ステークホルダーとの対話を重ね、プロジェクトやまちづくり、事業活動、非事業活動を通して、社会とステークホルダーの課題を解決していく。そこから価値を創り出し、財務・非財務指標に良い影響をもたらし、サステナブルな社会を実現していくことです。
今、私たちは「まちづくり総合エンジニアリング企業」を目指しています。
――普段は、CSR推進部のなかでどういうお仕事をされていますか。
永岡さん:専門分野としては、コンプライアンスに関する教育や啓発活動をグループ全体に行っています。従業員などを含めたステークホルダーとの対話なども行います。最近では、女性活躍に関して、それから現場の技能労働者の方ともステークホルダーダイアローグを行いました。
――技能労働者の方とはどういうお話をされるのでしょうか。
永岡さん:今、作業所の職人さんは減少傾向です。サステナブルとは言えません。やはり、土日に休めなかったり、昔ほどはお給料も良くありません。その上、夏は暑いし冬は寒い。
「どうしたら若い人が建設業界に入ってきてくれますか」というような話をしますね。そういう問題があるなかで、どう建設業界自体を魅力的にしていくのかを有識者を交えて、課題を出して解決につなげようとしています。
取り組みの一つとして、工業高校の生徒さんを招いて、実際の建設現場の作業がどういうものなのか体験してもらうことを全国で実施しています。
――今年、力を入れていくことは何でしょうか。
永岡さん:長時間労働、働き方改革ですね。生産性を上げて、ワークライフバランスを向上させるということです。
建設業界は、とりわけ厳しいといわれている業界です。特に作業所や設計はそうです。何十年、何百年にわたるやり方や考え方がありますから、抜本的に変えていかなければならないと思います。今年が節目になるだろうと考えています。今やらなければ、変わらないと思います。
CSR推進部としては、法令遵守はもちろんですが、グループ全体の意識の変革をしていきたいと考えています。
企業の社会対応力を高めていきたい
――永岡さんの今後の目標を教えてください。
永岡さん:社内にいながら、会社や社会を変えていくソーシャル・アントレプレナー(社会起業家)になりたいです。
CSR推進担当者としては、会社の社会対応力を高めていきたいと思います。そして、建設産業の魅力の向上にも努めたいです。
――最後に、CSR検定をこれから受ける方へのメッセージなどありましたらお教えください。
永岡さん:テキストを読み込むことも大切ですが、CSRは日々変化していくものです。さまざまな場所に顔を出し、色々な方と「対話」することで自然と考えがまとまり、知識が身についていきます。一過性ではないサステナブルな知識を身につくように思います。
多面的に捉えるという意味でも、CSR活動の推進には社外のネットワークが重要だと思います。
――本日はありがとうございました。
竹中工務店HP: http://www.takenaka.co.jp/
CSR情報: http://www.takenaka.co.jp/enviro/news/index.html
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山形県天童市 CSR伝道師 今田裕美様
「東京で学んだことを地方に伝える」。これが私のミッション“CSR伝道師”です。 CSRの知識や行動は、雑草のようなキャリアの私にも自信とチャンスをくれました。 CSR担当者以外にも自己成長のツールとして、CSR検定にチャレンジしてほしいと願っています。 CSR検定に合格し、得た知識とモチベーションを競争力に、次のステージを演出してください。 私も、「地方におけるSDGs推進」とCSR検定1級合格を目指します。
株式会社フジクラ CSR推進室グループ長 山本高嗣様
CSR検定を受けることは、自分のCSRレベルを知るために必要なことと考えます。
社内での経験則や外部のセミナーに参加しただけでは、CSRの全体を理解したことにはならないと思います。CSR検定を受験することで、知識が不足している項目を認識できるため、それを補っていく作業が可能となります。その積み重ねが、CSRレベルを上げることにつながると思います。
株式会社クレハ CSR推進部 角地 淳二様
CSRを担当することになって一年余り、浸透を図るため社内各拠点やグループ会社でCSRについて話をする機会が増えています。私の知識のベースは、CSR検定3級・2級のテキストとオルタナさんが別途提供するCSR部員塾での学習でした。CSRに関する知識はほとんどありませんでしたが、最初の段階で、基本的で体系的な知識や情報を得られたことは、とても良かったと感じています。世の中は刻々と変化しています。社会の持続可能な発展のために、CSR担当者も常に成長していく必要がありますね。将来、1級も果敢にチャレンジ?
第一生命保険株式会社 DSR推進室次長 佐賀奈穂様
「CSR」という言葉は以前から耳にしていましたが、会社でCSR担当(弊社では、社名の頭文字を使って「DSR」と呼びます)になってから、CSRやサステナビリティについて体系的に学びたいと思いました。CSR検定3級は基礎編、2級は応用編で、無理なくステップアップできます。実務担当者には欠かせない知識・考え方が身につくので、部下はもちろんのこと先輩や同僚にもCSR検定をお勧めしています。
株式会社日立製作所 CSR・環境戦略本部 企画部 部長代理 岡田 直子様
3級受験は自己啓発がきっかけで、CSRについて体系的に学びたいと思ったからです。さらに2級では筆記問題もありますので、自分がテーマについてどう理解しているかも表現する必要があり、より深く学ぶ機会にもなったと思います。2級テキストは実践的な内容ですので、試験後に参照することもあり活用しています。実務担当者の方は是非チャレンジしてみてください。
株式会社ユニバーサルポスト 経営企画室 山本 和志様
全印工連のCSR認証を取得したころ、社員個々の理解がなければいくら会社としてCSRに取組んでも意味がないと思い、第2回の3級試験に挑みました。現在ではCSR教育の一環として全社員合格を目指しています。社会人としての考え方の基礎になると考えていますので、ぜひ学生の方にもっと受験していただけると良いと思っています。
カシオ計算機株式会社 CSR推進部 CSR推進室長 木村 則昭様
最初は自己研鑽のつもりで受験したCSR検定3級でしたが、テキストを一読して「これはCSRの社内浸透(ボトムアップ)に使える」と直感しました。そこで、テキスト代・受験代を会社負担として受験を社員に奨励した結果、現在までの合格者数はランキング全国2位、更に2級合格者数は全国1位という実績を挙げています。3級合格者の2級への挑戦意欲は高く「CSRの社内浸透」という当初の目的は充分な成果を挙げています。
カルビー株式会社 新宇都宮工場 西村 敏之様
組織がなぜ社会的責任を果たさないといけないのだろう。 このことを理解するにはCSR検定3級はもってこいだと思います。 さらに体系的に知るにはCSR検定2級が適切です。 CSR検定2級の勉強をすることで、「なぜCSRに取り組むのか」を CSRの言葉を聞いた事のないメンバーに説明できるようになりました。
皆さんも是非2級まで受験してください。
アオイネオン株式会社 CSR統轄マネージャ 荻野隆様
会社には専任の部署はありませんが、社内でCSRを担当させていただいており、勉強のためCSR検定を受験しました。3級は基礎知識、2級はやや専門的な内容でしたが、受験したことで自ら知識の確認ができ、幅も広がったと感じています。また、試験前に開催される勉強会を通じて、地域でCSRに関心のある企業・NPO・学生など多様な方々と繋がることが出来たのは大きな収穫でした。社内では報奨金制度の対象とすることで、製造・設計・営業など様々な部門から受験者が増え、CSRの社内浸透にも役立っています。
三井物産株式会社 経営企画部 業務室次長 高堰博英様
CSRやサステナビリティを体系的に学ぶ為に受験しました。2級テキストは経営との融合やNGOとの連携、情報開示等が詳しくまとめられ、業務に役立ち大変感謝しています。記述式対策では事業での活用を意識しながら学ぶ事が有効だと感じました。[新]CSR検定が“種”として広がり、多くの未来の実りとなる事を願っています。
公益財団法人ケア・インターナショナル ジャパン マーケティング部長 高木美代子様
CAREは、主にSDGs1(貧困撲滅)と5(ジェンダー平等)を軸に、途上国の様々な社会課題の解決に向けて取り組む国際NGOです。今後、戦略的な企業連携をさらに推進すべく、まずは相手を知ることが「対話」の第一歩だと思い、2級を受験しました。深まった知識や人脈を、これからの取り組みに活かしていきたいです。CSR部員塾に、NPO割引があるのも、嬉しかったです。
日本マクドナルド株式会社 マーケティング本部 ナショナルマーケティング部 上席部長 河野辺孝則様
2015年にCSRの基礎を学ぶ目的で検定3級を受験し、2017年に戦略的CSRの理解を目的に検定2級を受験しました。
受験を通じて学んだことは企業や組織に属する上で重要な知識と考え方であり実務に活かすべきことと感じています。またリーダー会議はネットワーキングの機会であり、知り合ったメンバーとの交流や意見・情報交換も大変刺激になっています。