サステナビリティ経営と
SDGs

[新]CSR検定2級合格者に聞く – 竹中工務店 永岡達朗さん

2016年10月から始まった[新]CSR検定2級試験。
第1回目の合格者インタビューは、竹中工務店CSR推進部課長の永岡達朗さんです。

 

自ら希望してCSR推進部へ

――永岡さんは、いつからCSR推進部で働いていらっしゃいますか。

永岡さん:2015年12月からなので、1年と1カ月が経ちました。それまでは、法務や契約の部署に7年、その他にも国交省の外郭団体や営業などで働いてきました。

――CSR推進部に配属されるきっかけはありましたか。

永岡さん:自分から入りたいと希望しました。リーガル関係の部門に所属していたこともあり、最初の関心は、いわゆる狭義のコンプライアンス「法令遵守」でした。

ただ、復興支援の一環で、ユニセフや山形大学と協働して、東北の子どもたちの成長を支援する「子どもと築く復興まちづくり」カリキュラムに参加しました。まちのデザインをしたり、子どもたちと交流したことで自分自身の価値観や考え方が大きく変わりました。

――そもそも竹中工務店に入ろうと思われたのはなぜでしょうか。

永岡さん:学生時代に社会学のゼミに入っていたこともあり、社会を支える仕事をしたいと思って入社しました。

勉強会で感じた熱気が刺激に

――[新]CSR検定2級試験を受けたきっかけは何でしょうか。

永岡さん:CSR推進部に配属された直後、上司に勧められて、まず3級試験を受けました。CSRについてまだ理解していないことも多かったので、3級を受けたことで、CSRの基礎を体系的に学ぶことができました。タイミングとして、非常にいい機会だったと思います。

3級に受かったので、じゃあ次は2級を受けようと思いました。

――どのように勉強されましたか。

永岡さん:CSR部員塾を受講していましたので、テキスト執筆者の方々から直接お話を伺えたことで、理解がより深まりました。

それから、試験前に開催された勉強会ですね。熱心に質問をする参加者の熱気に圧倒されました。あそこで受けた刺激が追い込みにつながりました。

――お仕事をしながら、いつ勉強されていましたか。

永岡さん:会社では仕事に集中して、家に帰ってから毎日テキストを読みました。またテキストがテーマごとに分かれているので、今日はこのテーマ、明日はこのテーマというように集中して勉強しました。

1日約1時間は勉強するというのを2カ月間ぐらい続けました。

――論述の対策はどのようにされましたか。

永岡さん:実は、グループ全従業員に向けて月に一度配信する「CSR・コンプライアンスニュース」の執筆と制作を担当しています。CSR推進部が教育・啓発活動の一環として、グループの全従業員約12000人に配信しています。横書きのPDF5枚ぐらいの量です。

ですから、月に一度はCSRについて文章を書いているので、それが良い練習になりました。想定問題を考えて、何度も書くことで次第に考えが整理されていくのではないかと思います。

――どういったテーマで情報を配信されているのでしょうか。

永岡さん:パリ協定やSDGs、昨年12月は長時間労働をテーマに書きました。長時間労働に関しては、いつになく反響が大きかったですね。実は結構、自由に書きたいと思うことを書かせて貰っています。

――拝見すると、きちんと調べて書いてらっしゃるなと思いますが、情報収集はどうされていますか。

永岡さん:セミナーとかシンポジウムにはよく行きます。会合や集まりにはなるべく行くようにして、色々な考え方や先進事例を学んでいます。部員塾で一緒だった方とも今もお付き合いをさせていただいています。

仕事について

――竹中工務店のCSRについてお聞かせください。

永岡さん:竹中グループの事業領域は「まちづくり」です。建設業が取り組むべき課題は変わり続けています。まちや建物に求められる機能や価値も、高度化・多様化しています。

CSR推進の基本的な考えとしては、企業理念、事業、行動規範をベースにしながら、ステークホルダーとの対話を重ね、プロジェクトやまちづくり、事業活動、非事業活動を通して、社会とステークホルダーの課題を解決していく。そこから価値を創り出し、財務・非財務指標に良い影響をもたらし、サステナブルな社会を実現していくことです。

今、私たちは「まちづくり総合エンジニアリング企業」を目指しています。

――普段は、CSR推進部のなかでどういうお仕事をされていますか。

永岡さん:専門分野としては、コンプライアンスに関する教育や啓発活動をグループ全体に行っています。従業員などを含めたステークホルダーとの対話なども行います。最近では、女性活躍に関して、それから現場の技能労働者の方ともステークホルダーダイアローグを行いました。

――技能労働者の方とはどういうお話をされるのでしょうか。

永岡さん:今、作業所の職人さんは減少傾向です。サステナブルとは言えません。やはり、土日に休めなかったり、昔ほどはお給料も良くありません。その上、夏は暑いし冬は寒い。

「どうしたら若い人が建設業界に入ってきてくれますか」というような話をしますね。そういう問題があるなかで、どう建設業界自体を魅力的にしていくのかを有識者を交えて、課題を出して解決につなげようとしています。

取り組みの一つとして、工業高校の生徒さんを招いて、実際の建設現場の作業がどういうものなのか体験してもらうことを全国で実施しています。

――今年、力を入れていくことは何でしょうか。

永岡さん:長時間労働、働き方改革ですね。生産性を上げて、ワークライフバランスを向上させるということです。

建設業界は、とりわけ厳しいといわれている業界です。特に作業所や設計はそうです。何十年、何百年にわたるやり方や考え方がありますから、抜本的に変えていかなければならないと思います。今年が節目になるだろうと考えています。今やらなければ、変わらないと思います。

CSR推進部としては、法令遵守はもちろんですが、グループ全体の意識の変革をしていきたいと考えています。

企業の社会対応力を高めていきたい

――永岡さんの今後の目標を教えてください。

永岡さん:社内にいながら、会社や社会を変えていくソーシャル・アントレプレナー(社会起業家)になりたいです。

CSR推進担当者としては、会社の社会対応力を高めていきたいと思います。そして、建設産業の魅力の向上にも努めたいです。

――最後に、CSR検定をこれから受ける方へのメッセージなどありましたらお教えください。

永岡さん:テキストを読み込むことも大切ですが、CSRは日々変化していくものです。さまざまな場所に顔を出し、色々な方と「対話」することで自然と考えがまとまり、知識が身についていきます。一過性ではないサステナブルな知識を身につくように思います。

多面的に捉えるという意味でも、CSR活動の推進には社外のネットワークが重要だと思います。

――本日はありがとうございました。


竹中工務店HP: http://www.takenaka.co.jp/

CSR情報: http://www.takenaka.co.jp/enviro/news/index.html